ユアサ先輩とキス・アラモード
(たまにはこういうのもいいもんだなぁ)
フワフワでモコモコした布団にくるまれているような感覚に、真帆はほっこりした気持ちで思った。
「そう言えば、中林さん。ホラー映画って好き?」
「急にどうしたの?」
「いや、数学の副読本を見て突然思い出したんだけどさ。夏休み見に行った『ナザリー』って映画に出てくる悪霊が、元数学の先生だったんだよね」
「そうだ。それで、元同僚で大学の講師をやっている主人公を呪い殺そうと、あの手この手を使って襲うんだよね」
「中林さん、見た?」
「見ていない。見に行きたかったんだけどさ、美咲ちゃんを誘ったら断られちゃった。ホラー系苦手なんだって。だからって親と行く気にもならなくて、気が付いたら放映終わっていたの」
「中林さんは、ホラー系好きなんだ」
「好き好き!あたし女子だけど、恋愛ものより断然アクションとホラー系が好きなんだ。たまに『ギャー!』って叫んで発散してる」
「マジで?僕と一緒だ。嬉しいなあ」
小野寺は目をキラキラさせ真帆を見た。
「よかったら、今度二人で映画見に行かない?」
「いいね。大会が終わったら練習時間も減るだろうし。そうだ、すっごい怖いホラー映画か、スカッとするアクション見に行こう」
「うん、絶対行こう!」
こうして真帆の人生初のデートは約束された。真帆は考えていた以上に笑顔になっていたことに気づかなかった。
よもや自分を遠くから見ている視線があるなど気づかなかった。すごいジェラシーを感じているなど、考えもしなかった。
真帆と小野寺はその後も映画の話で盛り上がりながら、職員室のある二階から一年生の教室がある三階へ行こうと、階段の一段目に右足をかけた。すると、真帆の右隣を歩く小野寺の左肩を一本の手がつかんだ。
驚いて振り返ると、見知った顔があった。
フワフワでモコモコした布団にくるまれているような感覚に、真帆はほっこりした気持ちで思った。
「そう言えば、中林さん。ホラー映画って好き?」
「急にどうしたの?」
「いや、数学の副読本を見て突然思い出したんだけどさ。夏休み見に行った『ナザリー』って映画に出てくる悪霊が、元数学の先生だったんだよね」
「そうだ。それで、元同僚で大学の講師をやっている主人公を呪い殺そうと、あの手この手を使って襲うんだよね」
「中林さん、見た?」
「見ていない。見に行きたかったんだけどさ、美咲ちゃんを誘ったら断られちゃった。ホラー系苦手なんだって。だからって親と行く気にもならなくて、気が付いたら放映終わっていたの」
「中林さんは、ホラー系好きなんだ」
「好き好き!あたし女子だけど、恋愛ものより断然アクションとホラー系が好きなんだ。たまに『ギャー!』って叫んで発散してる」
「マジで?僕と一緒だ。嬉しいなあ」
小野寺は目をキラキラさせ真帆を見た。
「よかったら、今度二人で映画見に行かない?」
「いいね。大会が終わったら練習時間も減るだろうし。そうだ、すっごい怖いホラー映画か、スカッとするアクション見に行こう」
「うん、絶対行こう!」
こうして真帆の人生初のデートは約束された。真帆は考えていた以上に笑顔になっていたことに気づかなかった。
よもや自分を遠くから見ている視線があるなど気づかなかった。すごいジェラシーを感じているなど、考えもしなかった。
真帆と小野寺はその後も映画の話で盛り上がりながら、職員室のある二階から一年生の教室がある三階へ行こうと、階段の一段目に右足をかけた。すると、真帆の右隣を歩く小野寺の左肩を一本の手がつかんだ。
驚いて振り返ると、見知った顔があった。