Apasionado!3~俺様社長様の甘い誘惑~
「美味いか?」
「はい」
恭介さんも寛いでいる。
あら?
「ん、どうした?」
私がグラスを置いて耳を澄ましていると
「『Shi』か。お前、好きだったな」
「えぇ」
恭介さん覚えてくれてたんだ。
私がこの曲を好きだって言ったのは、もう随分前のことだし、最近は聴くこともあまりない。
「あれは結婚5年目の時か」
「恭介さん」
それも覚えてくれてたんだ。
「千景さんが歌ってました」
「あぁ。そして『ラ・ビアン・ローズ』も」
「えぇ。私にプレゼントして下さいました」
あのホテルの庭でのことが昨日のことのように思い出される。
でもあの時は涼はまだ3歳で陽菜は…
「陽菜が授かったって話してくれた日だ」
「フフフ…そうでしたね」
涼が大喜びしていた。
私達の結婚記念日が七夕なので涼は彦星・織姫が願いを叶えてくれたんだと信じていて。
「可愛かったですね、あの時の涼」
「今では妙に確りした生意気坊主だ」
「フフフ…確かに二年生にしたら確りしてますよね。言うことが 一々」
「アイツは俺を言い負かして喜んでるんだからな」
最近、恭介さんにも意見(助言)をするようなことを言ってる。
またそれが間違ってないと言うか正論だから。
恭介さんと涼が喋ってるのを見るとどっちがどっちだか。