Apasionado!3~俺様社長様の甘い誘惑~
「本当に美味しそう」
テーブルを見る志織は早くもウルウルしているし。
って、どんだけ感激屋と言うか涙腺弱いんだよ、こいつは。
「ママ座って。陽菜も」
「うん。ママすわろ」
陽菜に促されて漸く席に着き
「恭介さん」
俺がワインを開けるとまた目を丸くしている。
「ママ、今日は母の日だから特別ね」
志織が晩飯にワインを飲むのはクリス マスとかみんなが集まった時くらいだから。
「とくべつとくべつ」
陽菜が涼の真似をして。
「フフフ…特別ね。ありがとう」
涼と陽菜も特別だからオレンジジュースをグラスに注いで
「みんなグラスを持って。ママ、母の日おめでとう。そしてありがとう」
涼の音頭で
「乾杯」
陽菜も
「ママありがとう。かんぱい」
志織のグラスにグラスを合わせて、それから俺のグラス、涼のグラスと合わせて
「かんぱい」