友恋。
「んー…」
「カナーあと10分で授業で始まるんだけど…」
「離れたくない…」
「もう…じゃ、これで帰ってくれるかな」
「んあ?」
カナの首筋に口付けしてそっと舐める。
「ひゃうっ」
「さ、帰ろうねー」
「…明日、またしてくれる?」
「カナがお望みなら何でもしてあげるから」
「!!帰るーまた明日!!」
ふう。
ようやく恋人としてのカナを扱い慣れてきた…
授業に集中しよう、と気を入れ直してたちょうどその時に、昨日の席替えで隣になってた巳波ちゃんが話しかけてくる。
「いや…今日はびっくりしたよ…」
「あーごめんねぇ、あたし達いつも屋上でご飯食べてるから」
「それは知らなかった…屋上は告白に最適って噂消さなきゃね(笑)」
「そんな噂あったの?」
「知らなかったの?まぁ、告白は告白でもこういうのじゃなくて先輩にバッジ下さいっていうあれだけど」
「ふうん…先輩ねぇ」
「好きな人のバッジのほうがずっと魅力的だよねぇ」
「そうね、違いないや、ははっ」
くすくす、あははっ、一通り笑い尽くしていたら
カツン、カツン、カツッ…
あたし達の目の前で
足音が止まる。
「「あ」」
「そうです、今は授業中です。ようやく気づいたんですか?」
「「すいませーん…ふふっ」」
「笑ってるんじゃありません。早く問題解いて黒板に書きに行きなさい」
「「はーい」」
…………
理解できない人や
心ない発言をする人がいる中
新しいカップルを見つけて
理解しあえて
あたし達って
ほんと幸せだね…
カナ。