運命‐サダメ‐
「結婚式に出るとは言ったけど、忙しくて、結局帰れたのは式当日だった。
お姉ちゃんに“おめでとう”と言いたくて、急いで帰った。
なのに……
対面したのは、変わり果てた千夏姉だった……」
拭った涙が、また流れてくる。
「千夏の妹?
確かに、仲の良い妹がいると聞いたことがある。
それが千夏だったなんて」
彼は、驚いていた。
私のことまでは、知らなかったようだ。
私だって、彼のことは何1つ知らなかった。
逢ったことはもちろん、写真などでも見たことなかった。