社長と刺激的な生活
「実はね…さっき、沢田さんから電話を戴いたの」
「沢田から?」
「うん……要が、したくも無い仕事を請け負って大変になるから、いっぱい愛情を注いであげてって…」
“したくも無い仕事”か……。
まぁ、意味合い的には合ってるが、俺の立場上、仕方がない。
遅かれ早かれこの立場にいる以上、
避けては通れないし……今始まった事じゃない。
沢田の奴……俺が話を切り出し易いように、
先に手を打ってくれてたとは……。
本当に秘書である前に友人であり兄であり、一番の相棒だな。
俺は小さく咳払いをして…
「杏花、実はな?」
「ん?………何?」
俺の真剣な表情を悟ってか、杏花はテーブルに箸を置いた。
「少し前に杏花の店へ女の客が行っただろ?」
「ッ!!?」
俺はサラッと言ったのにも関わらず、
杏花はビクンッと肩を揺らし硬直した。
やっぱり……分かるようだな。
俺は表情を変えず……