社長と刺激的な生活
「その女はな、俺が昔……少しの間だけ遊んだ女なんだが…」
杏花の表情は変わらないまま…
俺は杏花の瞳を見つめて話を続けた。
「彼女の父親の会社が騙し取られそうになった被害者なんだ」
「え?」
「元は父親が騙された挙句脅され、その後その父親が病で倒れた事で娘へ矛先が向いたようで…」
「………」
杏花は真剣な表情で俺の話に耳を傾けている。
「彼女は倒産しかかった会社を立て直すために……脅しに……」
「……ん?………え?」
杏花は考え…納得のいかないような顔を…。
「今日、彼女に会って来たんだが、その時に彼女が言ってたよ」
「え?…何て?」
「俺らを別れさせるように脅されてたのに、杏花を見てたら…脅迫する気になれなかったって…。会う度に、自分の過ちに気が付いて後悔し始めていたらしい」
「………そう」
俺の話を聞いて納得したようだ。
さて、これからが肝心な話なワケだが……