雨あがりの空に
「…はぁ、でも良かった。無事で…」

「…ふふ。裕也って意外に心配性なんだね?」

「当たり前だろ?自分の妻が倒れたなんて聞いて冷静でいられるかっつーの」

「…そうだよね。もし裕也が倒れたなんて聞いたら私も冷静なんかじゃいられないな」

「だろ?…あ、今何時?無我夢中で車を走らせてきたから」

「…今は、3時。あっ!拓海のお迎え!!」

「うわっ!ヤッベ!行かねぇと!」

「うん!お願いね!」

「任せとけって!」



俺は病院を後にすると、そのまま幼稚園に向かった。


拓海、びっくりするだろうな。

いつも翠が迎えに行っていたけど、今回は俺が行く。


幼稚園に着くと、拓海は友達と遊んでいた。

俺は近くに居る職員に話かけた。


「あの、すみません。拓海の迎えに来ました」

「あっ!仙崎さん!どうも…拓海くん呼んできますね」

「お願いします」


「拓海くーん!お父さんがお迎えに来てくれたよ~!」

「あっ!パパ~!」

拓海は俺の方に走ってくると、ギュッと抱きついた。

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