雨あがりの空に
「…翠?」

「…あ、裕也」

「お前、大丈夫かよ?」

俺は、翠の側に駆け寄った。


「…うん。ごめんね?心配かけて…」

「マジで焦ったよ。いきなり倒れたなんて電話が来るから…体調の方はどうだ?大丈夫か?」

「…まだ、ちょっとクラクラするかな。でも大丈夫」


貧血のせいか、確かに翠の顔色は少し悪かった。

「…そうか。あんま無理すんなよ」

「…ありがとう。私、一週間は入院することになったから」

「おう!分かった」

「家の事とか、拓海とか…色々と大丈夫?」

「バーカ、俺なら平気だから。翠は、ゆっくり体を休めろよ?きっと疲れが出たんだよ」

「うん。ありがとう」


翠は小さく微笑んだ。
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