変わった二人の変わった戦い【短編】
自分の胸に手当てて流れてくる涙を抑えようと俯く
『美月…俺見て』
そんなん無理で首を横に振る
やのに頬を両手で
無理矢理上に向かされる
涙でグチャグチャやのに
恥ずかしい…
『美月…可愛ええ…』
そうニコッて笑ってうちを見てる坂上
『さか…がみ…』
『美月…俺の言う事に頷くか首横に振って』
うちゎ
頷いて坂上の言葉を待つ
『俺のこと考えたら胸苦しい?』
うん
『俺と居たら嫌?』
ううん
『キス嫌やった?』
……ううん
嬉しそうに笑う坂上に
うちゎ恥ずかしなって俯く
でもすぐ上を向かされる
『俺のこと…好きやろ』
『…自意識…』
そう言うて、うんて頷いた
『やっぱりな…当たり前ゃ…初めから負ける気しやんかった』
だんだん近づく唇
また早くなる鼓動…苦しい
けどなんか嫌ぢゃない…
チュッ
『美月…好きや』
『うちも……』
多分坂上しか…
男は無理…
そう耳元で言うたら
『俺以外ゎ男嫌いでえぇ…』
そう言うてまた
唇にキスを落とした
…end…