卓上彼氏
?
私は言われるがままにディスプレイに手のひらを当てた。
じんわりと機械の熱が伝わってくる。
ただ、いつもより温かい気がした。
「————これが、俺が今みかみをどれだけ思ってるかのあったかさ」
その熱は、体温より温かくて、でも決して火傷してしまうような鋭いものでもなくて。
ただ触れているだけで安心できるような、そんな温かさだった。
「うん…ありがとう」
まったくヨクにはかなわないなぁ~…。
私はもう片方手のひらも画面に乗せて、瞳を閉じた。
「みかみ………愛してるよ」
「もう……ヨクはプレイボーイだなぁ」
私は瞳を閉じたまま、おでこをコツンと画面に当てて笑った。