大切な人に想いを伝える魔法の言葉



彼女の家で誕生日パーティを計画していることを

ひととおり説明しました。



「みんなでここに集まって

 誕生日パーティしようってことに決まったよ

 みんなすごく楽しみにしてるみたい」



みんなが一緒に祝ってくれることがうれしくて、

そのときの僕はめいっぱいの笑顔だったのですが、

どうやら彼女はちょっと浮かない表情。



「どうしたの?

 ここでパーティするのイヤだった?」


と僕が問いかけると


「ううん、この部屋で一緒に

 祝ってもらえることはうれしいの。」


と彼女が答えてはくれたものの、

やっぱりつまらなさそうというか

不満そうなトーンのままです。



「じゃあ、なんでそんなに

 悲しい顔をしてるの?」

とさらに僕なりにやさしい声で

問いかけてみると


「だって二人がいい。

 二人だけでいたい。」


彼女は僕の顔をじっとみつめながら

答えてくれました。


その言葉でようやく、

僕は彼女の悲しそうな表情の理由に

気づくことができました。


それだけでなく

彼女の自分に対する

いつまでもかわらない愛情を

感じることもできたのです。


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