ヴァンタン
この時代に携帯電話はあっても、私のはきっと使えない。

でもカメラや明かり取り位にはなるだろう。


母は私がお風呂に入っている間に充電しておいてくれたから、此処で使えるのだ。


――お母さんありがとう。

私は今は遠い母に感謝しながら、もう一度携帯のカバーを開けた。


その途端に開閉音。
しまったと思い慌ててカバーを閉じる。
でも暫くしてからソッと開けた。
マナーモードにする為だった。




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