モントリヒト城の吸血鬼①~ヴァンパイアの花嫁~
「2体の身体は日中だった
ため壊れてすぐに灰になった
そうですが、壊れた身体には
何か大きく鋭利なもので
貫かれたような跡があったと、
目撃した村人が言って
いたのです。」

それはノークスが沙羅を
助けたときに破壊した
喰血鬼のことだろう。

頭部の破壊や動けない
ほどの損傷を受けた
喰血鬼は、日光によって
浄化され、灰となって
消える。

喰血鬼は、いうなれば
生ける屍だ。

吸血鬼の血で強制的に
死を与えられ、その血で
死に体と化した身を
操られた人間。

残っているのは、異常な
ほどの欲という本能だけだ。

主の命令は聞き入れるが、
それ以外の場合、連中の
多くはただ、食欲を満たす
ためだけに、動き回る。

ちなみに、話題に上った
行方不明の2体も、
すでに凍夜が破壊し
灰と化した。
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