モントリヒト城の吸血鬼①~ヴァンパイアの花嫁~
カチリ。
「…。」
「…。」
予想していたのとは
全く異なった
渇いた音が、
回廊に小さく響いた。
「…え…?」
奪った銃を、
見つめる。
確かに今、
姫乃は引き金を
引いたはずだが。
「…。…男の人って
重いのね…。
とりあえず、
どいてくれないかしら、
ノークス。
窒息死させたいなら、
がんばって
抵抗するけど。」
「…。」
まるで、先ほどの
深刻な空気が
嘘のように
平然として姫乃が言う。