モントリヒト城の吸血鬼①~ヴァンパイアの花嫁~
「凍夜を傷つけるのも
裏切るのも
絶対に許しはしない!」
「…。そう。」
拍子抜けする程
あっさりとした
返事を返した姫乃が、
押さえつけた
腕の先を動かした。
辛うじて自由に
動くその手首が、
銃口の向きを変える。
ハッとして銃を
奪うより速く、
ノークスに向けられると
思っていた銃口は、
何故か姫乃の頭に
ぴったりと固定された。
…まさか。
自殺!?
瞬時に、姫乃を
失った凍夜の
心中を思い、
ノークスは青ざめる。
銃を奪おうと
ノークスの手が
動くとほぼ同時に、
いや、僅かに早く、
姫乃が引き金を引いた。