小さな恋の虹〜キミと描く夢〜


あたしが調子よく言うと、今までジッとあたしを見ていた圭が、頭の下から右腕を口の前に持っていき、プっと笑った。


「ほんと、おまえらしいよ、歌恋」


クククと笑い声を洩らし、星空を見上げる。


「でもまぁ」


圭が大きく息を吐きながら言った。


「みんなの夢、叶えばいいな」


あたし達には、どんな未来が待っているんだろう。


これからあたし達は別々の道を歩み始め、表情の違う空を見上げることになるけど、でも、空はひとつしかないってことに変わりはない。


表情は違っても、どこで空を見上げても、同じ空なんだよね。


あたし達15人は、どこにいても、何をしていても、ずっと永遠にひとつ。


だったら、いいな……。




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