小さな恋の虹〜キミと描く夢〜
「歌恋は?」
圭の横顔があたしに向く。
寝転びながらこちらを向く圭の目に茶髪の前髪がかかっていて、風にユラユラと揺れている。
月が雲から顔を出す度に圭の顔が淡く照らし出され、あたしの鼓動を加速させていく。
「あたしは……」
圭の美しい二重の目に捕まり、逸らすことが出来ない。
あたしの夢は……やっぱり変わらず、一生圭の隣にいることだ。
それ以外、考えられない。
そんなの夢じゃないと、笑われてもいい。
だって、好きなんだもん。
「まだ、全然決まってない。あ! でも、今からちゃんと考えていくから! 心配しないで」