光のもとでⅠ

24

 こんなにもひどいことをしているのに、罪の意識が全く生まれないのはどうしてだろう……。
 いくら記憶が戻らないとはいえ、こんな現実を知れば少しくらいは罪悪感を感じてもいいはずなのに。
 秋斗さんが嘘を言っているとは思わないし、これが事実だということはこの場の空気や頭ではわかっているつもり。
 それでも心が追いつかない。
「……私、こんなにひどいことをしているのに。やだな……感覚が麻痺しているみたい」
「……よかった」
 秋斗さんの言葉が理解できなかった。
「どうして……?」
「発狂されるほどのショックを与えてしまったらどうしようかと思った」
 秋斗さんは肩の力を抜き、少し前かがみになる。
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