光のもとでⅠ

46~56 Side Tsukasa 01話

 俺は目分量で翠の飲み物を作っていた。
 昨日、高崎が取った方法は悪くない。
 自分で用意したものなら、何を心配することもなく翠に飲ませられる。
 ペットボトルの蓋を閉めたところで、ディスプレイをじっと見ている翠に声をかけた。
「翠、少し休憩入れろ」
 翠は両手でペットボトルを受け取ると、
「あり、がと……」
 言葉に詰まりながら礼を口にした。
「どういたしまして。翠が会計を一手に引き受けてくれるおかげで、俺はあまり頭使わなくて済んでる」
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