総長が求めた光 ~Ⅲ神と獣~【完】
レナちゃんの目は不安に怯え、小さく震え始めていた。
ヤバい、レナちゃんに限界が・・・!?
――――――ギュっ・・・!
ヒサと俺の後ろに立っていたレナちゃんの手を、ヒサがシンに見えないようにこっそり。
だけど、どこか力強く握った。
それに気づいた、レナちゃんの顔が落ち着きを取り戻す。
小さく深呼吸をして、レナちゃんがシンを見据えた。
「シン、もう"あたし達と一緒に"自由になろうよ・・・っ!」
ここに来て、初めてレナちゃんが口を開いた。
レナちゃんの言葉は、倉庫中に響き渡った。
今の一言で、レナちゃんの心境がわかった。