総長が求めた光 ~Ⅲ神と獣~【完】
新たな真実と、激突

双子の秘密

それぞれの場所で、それぞれの戦いが終わりつつあった。


だけど、そんなとこ気にしている間もないほどあたしたちの空気は張りつめていた。


今にも壊れそうなルイを、助けたのは誰でもない。


何物にも惑わされない、獣。


「ルイ、行ってやれ。たった一人の姉貴だろ。」


その一言に、我に返ったようにルイが動いた。


「姉貴っ!!」


走り出すルイを、あたしたちは止められなかった。


いや、止めなかった。


おねぇさんを刺した人を殴り倒しながら、おねぇさんを抱きしめた。


「姉貴っ姉貴‥‥姉貴!!!!」


何度も呼びながら、力強く抱きしめている。



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