総長が求めた光 ~Ⅲ神と獣~【完】
黒の瞳があたしを映した。


さっきのあたしのように、その視界はあたしで満たされてる?


そうだったら、今あたしを映したヤミは何を思ってる?


「や‥‥み‥‥。」


唇も動かさずに小さく名を呼んだ。


「レナ‥‥っ!」


ヤミはあたしの名を呼ぶといきなり抱きしめた。


その腕はありえないくらいに細くて折れそうなのに、その力はすごく強くて痛かった。


でも、耳から聞こえるヤミの声は今にも消えそうなほど掠れた声だった。


そっと背中に手を回した時後ろに感じた寒気。


目だけを後ろに向かせる。


その時、ありえないほど口角を上げたシンがあたしの視界に映った。


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