総長が求めた光 ~Ⅲ神と獣~【完】
俺とシンは、周りの人間に声をかけて回った。


そして、やっとヒットした。


「おい、シン!わかったぞ。二丁目のところの病院だ」


「急ぐぞ、おい!車回せっ」


下っ端に声をかけて、車を急発進させる。


早く、早くレナのもとへ!


「オイっちんたら走ってんじゃねぇぞっ!」


シンが声を荒げる。


緊迫する空気の中、いらだちを抑えきれないシンの舌打ちだけが耳に入る。


レナ、レナ。


俺がやってやれることはなんだ‥‥。


こんなとき、俺はレナのために何ができるんだ‥‥っ。


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