もう一度、君にめぐり逢いたい〜ちっさいおじさんが起こした奇跡⁎⁺˳✧༚
「優衣ーっ、ありがとーっ」


沙也香が嬉しそうに戻ってくると、おじさんは慌てて頭を引っ込めた。


「今のメール、大谷からだったの。“優衣達と絵を見に来てる”ってメールしたら、“おめでとう”って返信してくれて……」


「へぇー、いいとこあるじゃん」


「うんっ。最近、必ず返信してくれるようになったの。優衣が返信するように、大谷に言ってくれたんだってね」


「あぁ、言ったというか……、弾みというか……」


「私、大学なんて、もうどうでもいい! 大谷が傍に居てくれれば、どんな辛いことにも耐えられそうな気がするっ」


「……そっか」


(沙也香の幸せを一緒に喜んであげなきゃ。思いっきりの笑顔で、よかったねって言ってあげたいのに……。笑顔って、どういうふうに作るんだっけ?)
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