サファイヤアンドロイドの夢
「わかってますよ。私のブレインにはあらゆる戦いに関するデータが入っています。人間がどれぐらいのダメージを与えれば死ぬかなんてあなたよりもよく知っていますよ。」


レイドが憮然と言い返す。


「とにかく、この男の身柄は本部で預かることにする。」


私は立ち上がり、オルクスに男を車まで運ぶよう指示する。


「待ってください。もう少しでしゃべりますよ。気を失う前は、何かしゃべりそうだったんです。もう少し時間をください。必ず私が……」


しつこく食い下がるレイドに私はうんざりする。妙な功名心を植えつけられたブレインは特に戦闘用アンドロイドに多い。
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