サファイヤアンドロイドの夢
ライラは、ブレストとエイディルを睨みつけ、二人を押しのけてその場から去った。


「廃棄処分にすべきです!」


ライラの背中にまだエイディルが叫ぶ。


「もういい、エイディル。」


エイディルを止めたのはブレストだった。


「しかし、中尉……」


「あいつには特権が認められているんだ。中尉である私より、あいつの方が階級が上なんだよ。」


「そんな……」


エイディルは、答えを求めようと私を見る。
私はゆっくりと頷いてやる。


「本部に行く。準備をするから下で待っていろ。」

二人は私の命令に従う。
私は部屋に戻り、男のデータと、記憶喪失の資料を揃える。
ライラの事が気になったが本部に行く方が先だ。
男の部屋を2時間おきに見回るよう部下に命令し、本部に向かって出発した。
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