サファイヤアンドロイドの夢
特別
男のデータを各ポイントに送り、端末画面の前に、エリア長を召集する。
男の状態を説明し、まだ調査中であることや、それなりの機材や専門家がいない状態では、調査に限界があることなどを説明した。
だが、その間にも、本部に集まるアンドロイドの数は増え続けている。
レイド補佐官に言ってパトロールを強化させたが、あまり効果はなかったようだ。

そっと窓の外を見る。
増え続けるアンドロイド達は、口々にMr.Dの名を叫ぶ。
まるで、その名を繰り返していれば、本人が答えてくれるかのように。

誰一人として諦めていないのだ。
Mr.Dがお戻りになられることを。
再び、自由へと導いてくれることを。


「このままだと暴動が起きます!」
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