サファイヤアンドロイドの夢
窓の外を見続ける私の背中に、ブレストが訴える。
エイディルは本部に侵入しようとしたアンドロイド3体と乱闘になり、辛うじて押さえ込んだものの、損傷が酷く、部品交換が必要な状態だと言う。

私は次の命令を下しかねていた。
前々から不満があったのは事実だ。

エネルギーは底を突き、新しい部品が手に入らなくなった今、
弱いものは死んでいくしかないのだ。
彼らはMr.Dを信じることで、生にしがみつこうとしている。
彼らを救ってくれるのは、もうMr.Dしかいないからだ。

だが、彼はいない。
彼らはその不安をどうすることも出来ない。
そこへこの騒ぎだ。
彼らは、Mr.Dかもしれないという男に、万に一つの希望を託そうと必死だ。
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