パーフェクトティーチャー
一部始終を目の当たりにして、里中と武田は泣きそうな顔になった。


里中は半狂乱。


武田は青ざめ、言葉を失っている。


このまま石像になるのではと思うほど、二人は狼狽し、固まった。


それでも二人には経営のかじ取りという重い任務がついてまわる。


さっそく、近くのファミレスで善後策が話し合われた。


コーヒーをブラックのまますすりながら里中がつぶやいた。


「このまま氷室先生を辞めさせるのは惜しいわ」


「それは私も同感です。
彼のおかげでうちの学校は立て直しができたわけですし。
氷室先生目当てに入園を希望する生徒はまだ多くいますし・・・」


結局、被害者と示談し、和解すること。


示談金は糸目はつけず、向こうが要求した額をすみやかに払うこと。


あまり世間で騒ぎにならないよう、警察関係者やマスコミに裏から手を回すこと。


氷室先生をしばらく自宅待機させ、ほとぼりが冷めた頃、復職させること。


以上が緊急トップ会談で決まった。



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