百鬼夜行の主

雪羅side


主様の様子がおかしい…



昨日から鬼灯を見つめることが増えたと思えば、鬼灯とまともに話せてなかったり、話していると顔が赤くなったりと、鬼灯との関係が変わったように見える。



私は主様と話し終わったであろう鬼灯に話しかけた。


『鬼灯、アンタ、主様と何かあったの?』


『何かって…』


鬼灯が何かを考え始めた。そして、両手を叩き、


『昨日泣いておられたから、慰めるために抱きしめたぐらいだ』



こいつ、けろっとした顔で言いやがった…!!!!


ふつふつと、私の中でこのバカ鬼に対する怒りが沸き上がってきた。



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