夏の君を
蝉の鳴き声、


球児達の声、


ブラスバンドの音、


応援団やチアの声。


暑いスタンド。


青い夏の空。



どれもあたしの好きなもの。








○高の一回戦は、裏攻撃。



登板したのは、荒木くん。

荒木くんは、少し珍しいアンダースローの投手。



だから球種がたくさんあって、それをどう使うか、
生かすも殺すも、大体が恭弥の判断なんだ。



「アウトっ!」


審判の声で歓声があがる。今日は調子がいいみたいで、序盤から三振をたくさんとっている。
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