もしも君が助けてくれたら
イケメン転入生は学校アイドル!?
「ねぇねぇ知ってる~~??」

「なになに?」

「転入してくる男の子のこと!」

「あ!知ってる~!超イケメンなんでしょう!?」

「そうそう!それに、超ハスキーボイスでさ、超お金持ちなんだって!」

朝からその話ばぁっかり。

目の前で話していることも転入生のこと。

あちらこちらから転入生転入生転入生の第三部合唱。

多分女子は楽しみで仕方がないだろう。

浮き足が立っている。

恐らく、もしもつき合えたら・・・なんていう妄想をしているんだと思う。

逆に男子は不機嫌である。

男心はよくわかんないけど。

「ねっ!由良はどう思う!?」

クラスの中で円を作って明日やってくる転入生について男子も女子も固まって放課後話し合っている時に惚けてしまっていた私に突然話しかけてきた。

「え?あ、えーっと・・・」

少しあたふたすると、皆がドッと笑い出す。

「ほんっと由良は何も聞いてないなぁ」

「またボーっとしてたんでしょ!?」

「今日の夕飯は何だろー?とか考えてた?」

私はその言葉に曖昧に微笑む。

「まぁ、でも、転入生にはあんまり興味ないなぁ。ただ、いい人だったらいいなぁって思ってたぐらいで・・・」

ピタリ、とクラスが静かになった。

はてさて、またまた私は変なことを言ってしまったのだろうか。

一人そんなことを考えていると、一人の男子がようやく口を開けた。

「柊はほんっと恋愛とかに興味ねぇんだな・・・」

その言葉に皆が頷いた。

「えー、でもイケメンには興味あるよー。皆がどんな顔をイケメンっていってるのかが気になるからねぇ」

ブッという盛大な音がした。
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