Love again
「わかったよ、お母さん。そんな顔しないで?もう思い出そうとしないから。理由がわかったから、ホッとしてるよ?」


ホッとなんかしてなかった。だけど、お母さんが、あまりにも泣きそうな顔をするから言えなかった。


きっと、幼い頃の事故じゃないって心の中の私は、そう思っていた。


「うん。今日は、ちひろの好きなお寿司でも、後で食べにいこう?お父さん遅いし、お母さんのへそくりで、美味しいもの食べにいこ?」


「やったぁ♪行く!」

無理矢理、テンションをあげて喜んだ。


お寿司は大好き!特にサバが好き。


だけど、食べたい気分ではなかった。


それから、家に帰って、すぐにラフな格好に着替えて、ベットに横になった。


1時間後…心配をした明里が、学校帰りにまっすぐ家に来てくれたの。


「ごめんね……明里」


「ううん!元気そうでよかったよ?あたしが、教室戻ろうとしたら…沢田くんが、ちひろを抱き抱えてるのが見えて、ちひろが倒れたって聞いたの。」


えっ!あたしを運んでくれたのは…沢田くんなの?


……マサトだと思ってた。
< 21 / 33 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop