Love again
席につくなり、沢田くんがノートに書き写しを始めて、意外に真面目じゃんって思いながら、私も黒板の方を見ていたら、視線を感じて隣を見た。


ノートに書いてたのは、私への手紙らしい。


中学の卒業アルバム持ってるよな? 明日、持ってきてくれだって。すぐに返事を書いた。

《持ってくるのはいいけど、紹介はしないからね?》


沢田くん、うんうんって頷いて、何かを書き出した。


《じゃあ…今日、強烈なキスしてたこと、みんなにいわないでやるよ?》


…やっぱ見てたんだ。

恥ずかしさからか、顔が真っ赤になった。


沢田くんを見ると、いつもはポーカーフェイスなのに、一瞬だけクスッと笑った。


《絶対…絶対に恥ずかしいから言わないで!》


《わかってるって。あっ!彼氏、チラチラ見てるぞ?やきもちやくんじゃねぇの》


ノートに向けてた視線から顔をあげて、マサトの方を見たら、目があった。優しい笑顔で微笑んでくれてから、前を向いてた。


《マサトは、ヤキモチなんて妬かないよ?だって、私…マサトが大好きだもん!それは伝わってるはず。》


それからは、ノートのやり取りはせず、あっという間に時間が過ぎた。


< 9 / 33 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop