ともだちのつくりかた。
「私は、怖いんです」


「だから、何が」


「この先、こうやってずっと独りで生きていくことが、たまらなく怖いんです」


言いながら、少女が自分の膝を抱きかかえる。


「『お友達』がいるんじゃなかった?」


皮肉として聞こえるようにわざと強調して言ってみせる。

その言葉に、少女は深く俯いた。


「……本当は、違うって知ってます。『友達』って、私の思っているようなものと違うんだって」
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