ともだちのつくりかた。
蚊の鳴くような、とはこういう声を言うのだろうか。

蚊よりは鬱陶しくなくていいけれど。


「さぁ。言葉の捉え方なんて、人それぞれだよ」


「意地悪、しないでください」


「事実じゃないか」


「そうやって頭よさそうに振舞うの、すごい感じ悪いですよ」


「だろうね」


半ば開き直りだった。

僕はただただ率直な反応をする。


「……『友達』、いないでしょう」


「どっちの意味か分からないけど、いないよ」


尤も、少女が求めていた方の友達なら真っ平ごめんだけど。
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