ともだちのつくりかた。
「仮にさ」


こうなれば、思いつくままに喋ってしまおう。


「仮にっていうか、多分今回の僕は、イヌガミ失敗、だよね」


沈黙する少女に構わず、僕は続ける。


「でさ、まぁ失敗したら、もう一回、やればいいと、思うんだけどさ、そうそう都合よく、何人も埋められるの?」


僕の問い掛けに、やはり少女は答えない。


「無理だ、と、思うんだよね、そんなの」


「……」


「だったらさ、もう、いいじゃないか。僕で」


実際、現実的でも何でもない。

友達ができるまで何人も何人も埋めて、首を刎ね続けるだなんて。

どこまで行っても、救いがない。

救われない。


救い。


そうだ。

死にたがり達と同じだ。

ただ、彼女も救われたかっただけなのだ。
< 47 / 63 >

この作品をシェア

pagetop