終わらないエンドロール




「舞子、もう大丈夫なの?」
「昨日退院したばかりだ、無理するな」

リビングに降りた舞子は、久し振りに自由に動ける感覚に酔いしれていた。
ずっとあんな地獄のようなところに閉じ込められていたから、気持ちいい。

「大丈夫よ、パパ、ママ」

舞子......いや、麻里乃は、今頃あの暗闇で苦しんでいるに違いない。
少し胸が痛む。

ずっと麻里乃、と呼んで慕ってくれた舞子。
今は麻里乃だけど、あたしの心の中ではずっと舞子。

舞子は衝動的に二階に駆け上がった。

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