Believe~君が教えてくれたこと~
そんなことが毎日続いて私は年長になり、父は昼間でも酒を飲んでいた
次第に私にもあたるようになってきた

「邪魔なんだよ!!そうだ、酒。酒持ってこい。」

「お父さん、どうしちゃったの?前みたいに戻ってよ。」

「うるせー!早く持ってこい!いちいち口答えしてウゼーんだよ。このクソガキが!!」

そう言うと父は空の酒の瓶で私の頭を叩いた
当然頭からは真っ赤な血が流れた

私は頭を押さえながらお酒を取りに行くと母と弟が帰って来た
私は母なら私を助けてくれるはずと思った。お母さんなら。

しかし私の期待は裏切られて母は私を助けてくれなかった
母が助けるのはいつも弟だけだった

ある日父はパチンコをしに出かけていた。
すると母が私に2人でお出かけしようと言って私は久しぶりで嬉しくてウキウキしてお出かけした

その日はジュースもお菓子もおもちゃもなんでも買ってくれた
そして私は見知らぬ場所にいた
「茉莉。よく聞いてね。ちょっとお母さん、忘れ物しちゃったからここで待っててね。」

「嫌!私も着いてく!!」

「だめ!」
今まで聞いたことのない母の大声。私はビックリして泣いてしまった

「そこにいなさい。大人の人が話しかけてきたらその人の言うことをちゃんときくのよ?茉莉ならできるわよね?」

私は泣きながらうなずいた
そうして母は私を置いて、いや違う、私を捨てて行ったの
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