略奪愛の結末
彼に会うべきなのか悩み続けながら 退院を迎えた。

「お 道下さん 今日は一段と美しいね。」
主治医が笑った。

「お化粧って大切ですね 先生。」

「いいですか無理しないで 必ず通ってくださいね。」

「はい。後悔一杯しました。」

「下を向くことはないですよ。
あなたは美しいんだから きっと全部受け入れて
愛してくれる人がたくさんいると思います。」

「たくさんですか?」

大げさに返した。

「それじゃ先生ありがとうございました。」

なんだか新しい人生のスタートな気がした。

その足で私は一目だけ……
そう思って彼に会いに行こうと思った。


特別室病棟っていうのがここにはある。


彼の病室の前に行ったけど名前が違った。

「え・・・・?」

まさか……

私の心は混乱した。
迷っているうちに彼の何かあったんだろうか

謝らなければ・・・・
そう思いながらも 怖くて踏み出せなかった。

詰所で恐る恐る彼の名前を口にした。


「701号室ですよ。裏側の詰所の向かいです。」

よかった・・・・


私は彼の名前を確認して深呼吸をした。
そしてインターフォンを鳴らした。
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