略奪愛の結末
「パパ~~~」末娘のまだ幼い声が何度も響く。

「あなた!!」

「パパ!!」何度も何度も彼の名前を叫ぶ。

変わり果てた夫や父親の姿に
家族はきっと混乱してるに違いない。

「ん……律子…?」
彼が 現実に戻ってきた。

「あなた!!何してるの!!」

「どうして?」

「看護師さんが連絡くれたのよ。
私たちに何も言わないで どういうつもり?」

「看護師・・・・?」
彼にも状況が呑み込めた様子だった。


看護師は私


「いい 看護師さんなんだ……。
俺の心の中 わかってくれたんだ…感謝しなくちゃ…。」

途切れそうな言葉が
私の胸に突き刺さった。

もう ここには 来ないね・・・・。


次の日の朝 彼は旅立った。
家族に見守られて・・・・・・。



私も 私の初恋を一人で葬る・・・・・。


「おねーちゃん 喪服?」

マリが怪訝そうな顔をした。


「うん 彼が亡くなったのよ。
ご家族に見守られて……よかった。」

「おねえちゃんは?」

「私は家族じゃないもの。」

「そうね。」


きっと彼は 幸せだっただろう。
愛する家族をたくさん 見られて・・・・。

「お葬式……行かないの?」

「ここで お葬式・・・・。」

「なんか おねえちゃん すっごく痛いわ。」

マリの言葉も痛いよ・・・・・・。
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