略奪愛の結末
篤朗から話があると言われたのは 土曜日の夕方
姉は朝からソワソワと忙しそうに動きまわって
夕飯に向けて 篤朗の好物を作り出した。

「から揚げ・・・・。」

「え うん たまにはいいかなって。」

「それにしてもすごい量だね。」

姉は篤朗が ここに来ることを事前に知っている。


多分ね
二人が付き合っているっていうことを
私に伝えようとしていること

それから結婚を考えてること

それを言いに わざわざやってくるそんな気がした。


つわりもおさまり 私と篤朗の赤ちゃんは五か月に入っている。

「中絶してほしい」なんて絶対に言わせない。

私は 母になる。
愛する人の子供がここにいる。



姉とその人が愛し合っている現実が 悲しくて
仕方ないけれど
負けない……これは運命。

 
その事実を伝えられる前に私は
愛する人を 姉から奪うために


最高の女優になろう


そんなことともしらない姉が なんだか滑稽に思える。
多分姉は今 幸せの絶頂にいるに違いない。


ごめんね おねえちゃん
篤朗だけは絶対にダメだよ
他の人なら すっごく祝福するけど 篤朗は
おねえちゃんよりずっと前から マリ大好きだったの。

初恋なんだよ


だからね これから地獄に落としちゃうけど
すぐに立ち直ってね。


私の赤ちゃん抱かせてあげるからね。
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