略奪愛の結末
どこまでも冷めた自分がいる。

メグの時のように 熱くなれない
昔はもっともっと むさぼった気がするのに
俺にとっては 苦痛に近い行為なのに

マリは甘い声で喘ぐ。

「篤朗…篤朗…愛してる……。」


マリはそういうと俺の動きに合わせて体を揺らす。

「篤朗!!!」

俺の名前を叫んで マリの体は崩れ落ちた。


「ハァ・・・ハァ・・・。」

「大丈夫か?」

荒い息で体が上下に動くマリの背中


「うん……。」

そういうと俺に抱きついた。

「篤朗と早くこうしたかった……。
飛勇が授かった時の 初めての経験のあの日を
忘れたことがなかった。
篤朗がいい……私は篤朗しか知らないで
死んでいく……よかった
篤朗以外の汚れたものを知らないで……
私は篤朗の色に染まっていける……。」


俺の色か・・・・・。

「抱いてくれて嬉しかった……。
また抱いてくれる?
今度は篤朗が誘ってくれたらいいな。」

マリの頬は赤く染まっていて可愛かった。

「わかったよ。」

俺は男だし
悲しいかな男の性っていうものは
愛してなくても 充分反応できるものだなと
なんだか複雑な気持ちだった。


「ねぇ?」

マリが体を起こして俺の後ろに回った。
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