略奪愛の結末
「あのって・・・。」
姉の声が震えていた。

「知ってるんだよ。会いたいんでしょ?
おねえちゃんずっと元気なくて心配だったんだ。
社長さん……おねえちゃんにあいたがってるんでしょ?」

「やだ・・・マリ・・・・・。
聞いてたの?」

「おねえちゃん 泣いてるから・・・。
会ってきなよ。忘れられないんでしょ?」

「ありがとう・・・・。いろいろあるのよ。
そう簡単に決められないの。」

「悩んでるってことは まだ好きなんだよ。
素直になってよ。おねえちゃんには好きな人と
幸せになってもらいたいの。
とにかく会わなくちゃ・・・・・。
大好きだったんでしょ?」

篤朗は私たちのやりとりを 少し離れたところから見てる。

「今さら・・・今さら・・・・
もうやっと終わらせたの・・・・・・。
やっと 違う幸せを・・・受け入れようって・・・
なのに…あの人ったら……会いたいって泣くの…。」

「男の人が泣くなんてよっぽどのことよ。
おねえちゃんの救ってもらいたいんでしょ?
おねえちゃんだって忘れられなくて悩んでる……。」

「あの人に会っても辛いだけだから……
悲しい恋をしたの。どんなに愛し合っても結ばれない……
夢を見ることすら許されなくて……
あたりまえの恋人同士のような思い出も
ただただ悲しいだけで……それでもあの人に抱きしめられると
魔法にかかったように穏やかで本当の私になれた。
我慢したり意地を張ったりせず 一人の女でいられた。」

姉の心の叫び

篤朗 聞いてる?
篤朗には無理だよ・・・・。絶対無理・・・。
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