に じ い ろ～Rainbow Days～

「うわ…雨、やば…」



予想外の邪魔が入ったせいで、小雨のうちに帰ろう計画は台無し。


試しに空の下に手のひらを伸ばすと、弾丸のような雨が私のそれを打つ。



…まあ、いっか。どーでも。



弾丸の雨の中を踏み出すと、一瞬にして全身がシャワーを浴びたかのようにびしょ濡れになった。


別に雨は嫌いじゃない。


雨に打たれていると、そんなわけないのに、自分が自分だということを忘れて空っぽでいられる気がするから。