昔の男
かろうじてある彼との胸の隙間に、腕を入れて抵抗する。



が、




あっさりと、その隙間をギューっと抱きしめられてしまう。






もっとも、それも当り前…

長身な彼は、学生時代にサッカーで名を馳せてた時代もあった。
そんな男に力で敵うわけがない




「こんなこと…」


「望んでたでしょ?いつも、熱っぽい視線受けてたけど?」



「……」




無言を肯定と受け取ったのか、ギュッと抱きしめていた力を緩め、私の顔を下からのぞきこむ。
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