狼彼氏に甘いキスを
あたしは、
「豊岡くんじゃないといやなの…。ごめん」
たとえ、遊びでも。
あたしは、豊岡くんのことが、好きなの。
健斗はしばらく黙ってから、あたしを離して弱々しく笑った。
「意地悪してごめんな。」
「……?」
どういうこと…?
「豊岡が…、見てた」
息だけじゃない。
身体中全部の動き、止まった。
終わった。
あんなとこ見られたら、終わる。
もう、豊岡くんの隣には、いられない。
その場にへたりこむ。
今にも涙が溢れそうになる。
そんなあたしの頭を健斗はポンと叩き、屋上を出ていった。