蘭蝶Ⅲ【完】
千夏「…今までごめんなさい。

謝ってすむことじゃないのは分かってます。

でも、とにかく謝りたくて…。

自分勝手なのは十分分かっています。

皆さんにはすごく迷惑をかけてきました。

特に、蓮と桜…

ほんとうに、ごめんなさい…」




千夏が深々と頭を下げた



静かな空気が周りを包みこむ


それを最初に破ったのは…蓮だった


蓮「…お前のやったことは許されることじゃねぇ。

…でも、今更前のことグダグダ言ったってしょうがねぇだろ?

終わったもんはおわったんだ。

千夏にも…いろいろあったんだろ?

だったら、もう終わったことは何も言わねぇ。

大事なのは…今後どうするか、だろ?」




蓮がニヤリと笑った


まるで、千夏が今度とる行動を予想しているかのように



陸「だな。別に桜や蓮が許すんだったら、俺たちが許さない理由もない」



陸の言葉に皆が頷く


千夏「……ありがとう…」


千夏は頭を下げたまま言った



隼人「いつまで頭下げてんの?頭上げればいーじゃん?」


隼人の言葉に、千夏がゆっくり頭を上げる


千夏が見たのは…みんなの笑顔

千夏のことを責める者など一人もいなかった
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