アリスと不思議な国
「やっぱり合ってないわ。」

「お前なー…いい加減怒るぞ。それにな、性格偽って自分にまで嘘つきたくないんだよ。だいたい俺はこんな格好あんまし好きじゃねぇ。」

「じゃぁ着なければいいじゃない。」

「決まりなんだよ。」

「へー、大変ねー。」

「やっぱアリスは他人事だな。」

「だって他人事ですもん。」

「ククッ、そうだな。あ、もう見えてきたぞ。」

「何が?」

「見えねぇのか?そっかアリスちびだもんな。」

「ちびって言わないでくれる?!それに友だちにはもっと私より小さい子いるわ!あなたが大き過ぎるだけじゃないの?!」

「ギャーギャーうるせぇ。」

方耳を塞ぎながらイナバは言います。

「イナバがちびなんて言うからじゃないの!」

「はぁー、マジでめんどくせぇやつ。」

そう、アリスの耳にイナバの声が聞こえた瞬間、アリスの視界はぐんと広がりました。

それはすぐにイナバに持ち上げられたのだとわかりました。

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